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紅葉―赤を取り入れて

紅葉が見ごろの季節を迎えます。

錦秋の黄、茶、緑、なかでも日本の紅葉を特徴づけるのは「赤い色」だといわれます。

たしかに燃えるような赤はひときわ美しくみごとです。

ところでモード界の10-11年秋冬コレクションには赤を基調としたものが目立ったとか。

コーディネートのどこかに赤を取り入れた「ワンポイントレッド」、着物の世界からは「あ~ら、あなた、何をいまさら?」という声が聞こえてきそうです。

Nov1

着物に赤を取り入れるのは昔から現在に至るまで、若くてもそうでなくても、ごくごく普通に行われてきたことなのです。

古い着物の裏に深紅の裏地が使われているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。

これは「紅絹(もみ)」といわれる絹布です。

赤は火や血など生命の象徴であり、また実際、染料として使われた紅花は血行を良くする効能があったので襦袢、胴裏、袖裏など肌に触れる裏物に多用されたということです。

赤の効果はなにより着ている人を生き生きと若々しく見せてくれること、ワンポイントレッドなら幾つになっても大丈夫です。

むしろ一部ゆえにはっとするような大人の色香や可愛らしさも。

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白い帯揚げに小さな赤い絞り、帯締めの一部に組まれた赤、草履や下駄の前つぼ。

ほんの少しの赤がアクセントとなって全体を小気味よく引き締めてくれます。

色調も鮮やかな深紅、黄味の茜色、青味のボルドー色、派手なもの地味なもの、実に様々です。

年代や着物、その日の気分に応じて色合いを使い分け、また全体に使う分量を変えながら、赤はずっと、おそらく誰もが終生付き合える色なのだと思います。

今回はそんな赤を取り入れたコーディネートです。

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こんな縞にはこの色でしょ、という組み合わせ

熟した柿のような色の帯は母のものですが、何歳くらいの時に締めていたんだろう…こういう赤さは結構長く使えます。

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そろそろ羽織も欲しくなる季節

ほんの少量、羽織紐に入った茜色がピリリと利きます。

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ちらり八掛も臙脂色(実際は画像より暗色です)。

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光の加減で鳶色のようにも見える黒の紬に茶格子の帯

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こちらは明るいグレーとクリームのグラデーションの紬に唐花の帯

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上段では全部渋く揃えてしまうと地味というより淋しい…

帯揚げは帯の色に馴染ませ、帯締めには赤を入れてみました。

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下段はモダンテイストの組み合わせなので、

鮮やかな赤より茶系やワイン系などシックなものが似合います。

今日はちょっと元気がない、全体的になにかもの足りない…

そんなときは着物に赤を上手に取り入れて、いつも生き生き溌剌と!

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