« 9月 | トップページ | 新人紹介 »

夏の名残り―9月のきもの

夏のイベントも終わって世の中がだいぶ静まってきました。

秋…とはいえ、今どきの9月は「まだ夏」感覚です。

本来ならば単衣、呉服屋さんのショーウインドウやウエッブサイトなら単衣も過ぎて袷のコーディネートが紹介されているはずです。

4~5月には浴衣、8月なら秋からの単衣や袷の着物、商品ですから先へ先への展開は当然、仕立てる時間も要りますしね。

「きものの小径」のこのシリーズを続けてお読みいただいている方なら既にお気づきかと思いますが、当サイトは商品を販売しているわけではないのであくまで時価相場、「今」着る着物の提案をしています。

残暑の厳しい9月は、おおまかに言ってしまうなら前半=夏のつづき、後半=そろそろ単衣が気になる、が現実的なところかと思います。

前半なら素材は夏物、ただし透け感のあまり強いものは避ける、くらいでちょうどよい塩梅です。

麻、綿麻、薄手の木綿あたりが頃合いでしょうか。

ただし素材は夏物でも夏そのままの格好ではなく、

91_2

☆秋草や桔梗、女郎花、竜胆など秋の柄を取り入れる、

☆どこかに茶や臙脂など秋色を取り入れる、

などの工夫を。また、

☆竹やガラスの夏素材の籠や帯留・根付を普通のものに変える、など。

ほんのちょっとのことですが、これだけでも季節感は変えられます。

後半に入って気温や湿度が下がればもちろん単衣に登場してもらいましょう。

前半と同じく、柄や色目の工夫などで秋を演出するとよいと思いますが、あまり意識しすぎて重苦しくならないよう。

9月の日射しは思いのほか強いので日中のお出かけなら白っぽい色の着物などがよく映えます。

暑さを引きずるこの時期は全体的にはすっきり、さっぱりが見た目にも軽やかです。

「暑さ寒さも彼岸まで」も最近では通用しなくなりました。

気候が変わってしまったんですから仕方ありません。

ルールは二の次、気持ちよく着ることを優先してしまいましょう。

とはいえ、やはりそこは着物。

古の王朝人から伝わる日本人の季節に対する美意識は現代においてもぜひ受け継ぎたいものです。

9月は単衣、10月からは袷のルールには従わなくても、暑くても夏ではない9月、いよいよ秋めく10月、そんな微妙な季節感。

着物姿に傍の人がふと季節を感じる、そんな装いが出来るようになったら素敵ですね!

92

本来は浴衣ですが厚手なのでむしろ今くらいの時期に

落ち着いた灰緑もちょうどよい雰囲気です

93

同じ木綿でも厚手の会津木綿は9月後半から。こちらは3シーズン可

黄土、栗色の半幅帯で秋めいて

94

ボルドー色の綿紬の帯に替えてみました

98

きちんとしたお出かけなら白地に縞が端正なお召など

全体もすっきりとまとめて

99

さて、この時期は夏物のお手入れと同時に秋へ向かう着物の準備に取りかかります。

まだしばらく暑い日が続きそうですが、あれこれと想いを巡らしながら今月もどうぞ楽しいひと時をお過ごしください♪

おまけの「ねこちりめん」:

96

2番目に使った帯は弁慶格子とリバーシブルになった縮緬の半幅帯、通称「ねこちりめん」。

その小紋柄をよ~く見ると、

97

色の反転で猫が上下の柄になっています!

だまし絵好きの私のお気に入りの一本♪

|

« 9月 | トップページ | 新人紹介 »

コーディネート」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/393381/36050201

この記事へのトラックバック一覧です: 夏の名残り―9月のきもの:

« 9月 | トップページ | 新人紹介 »