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2010年3月

あさくさ和装塾(第2回)

三社さまの桜も三分咲きの土曜日、第2回あさくさ和装塾が開かれました。

ここ数日寒いやら雨風やら、まずはよいお天気にホ~ッ、ちょっと肌寒かったですが着物にはこれくらいの日和がちょうどよいかと。

プログラムのトップは辻屋ご主人とそのお嬢さんによる「良い草履、悪い草履」のお話です。

分解した草履やダメになった草履などを実際に例にとりながら「素材など説明できないところでは買うべからず」に深く納得。

ここでちょっと耳の痛い話が…「草履用の良いコルクが手に入り難くなった、みんなワインに回っちゃうんで」(す、すみません。まさかそのような事になっていようとは――ワインも好きな着物好きより)

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次は着物スタイリスト吉田アヤさんによる帯締めの使い方のコツ。

今回も質問続出、きもの熱はいっこうに冷めません。

つづいて桐生堂四代目ご主人による組紐の実演とお話。

(現在放映中の「龍馬伝」に組紐の内職場面が登場するそうですが、その実技指導をしているのが桐生堂さんでした!)

その後は外へ繰り出し最後は商店街の人たち御用達、雷門すぐ脇の蕎麦「田川」で締めくくり。

だしのきいた辛口つゆが美味しかったです!

今回興味深かったのは草履の底の手縫い/接着、組紐の手組/機械組、その共通の違いでした。

締めればすぐわかる、着物好きならそんな帯締め体験がきっとあると思います。

手仕事に軍配が上がるのは言わずと知れたことですが…

手縫いは足裏によく馴染み、手組みはよくしなる、ただ手仕事だから貴重だ!ではなく、身体に自然と添ってくれ実用的に疲れない、ゆるまない、だから良いということなんですね。

なんで、ですかね…

力を入れたり抜いたり、人の手業はきっちりしながらどこかに余白が取ってあるのかもしれない。

その余りの分がそれぞれの人仕様になってくれるんじゃないかなあ。

…などと思い到った今回の職人話でした。

Kantei

余談ですが。

☆新春プレゼント☆当選でこの日は素敵なお品を頂戴しました!

歌舞伎文字 勘亭流の書家である田中志壽(たなか しず)さんが書いてくださった名前入りの扇子です。

シンプル、粋、かっこいい~ ありがとうございます!!!

ただでさえ珍しい勘亭流、しかも女流の田中さんがいつか全国の歌舞伎文字を書かれることになるのでしょうか。期待♪

田中志壽さんについてはこちら:

公式ホームページ「御の字」 http://www.on-no-ji.com/

辻屋さんのインタヴュー http://www.getaya.jp/int_index.html

きものの小径

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静かな風景

Shizuka

猫が佇んでいると

Shizuka2

そこだけ時間が止まったような

静かな風景が生まれる…

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さくらの衿遊び

普段にさっくりと木綿の着物が着たい陽気になってきました。

本来は3シーズンOKの木綿着物ですが今年の冬のように寒いと着物の下でしっかり防寒、結果足捌きが悪い、動きにくい、etc.ちょっと敬遠でしたがいよいよそれも解禁~

真っ先に袖を通したいのは、昨年の「木の花 木綿展」でもお薦めの会津木綿、自然なベージュ地に青と黒の縞の1枚です。

「ピンクの、北欧柄のような花柄の帯がとっても可愛いいんですよ」という福田さんの言葉にヒント!

さすがにピンクの花柄帯はないです(笑)

Tous_2

そうだ、小桜の衿なら…ということでさっそく。

White

これ、たしかに可愛い!

Pink

Green

Blue

1番目、2番目、同じピンクでも全然感じがちがいますね。

この着物とピンクの組み合わせは多分、福田さんの言葉がなければ思いつかなったかもしれません。

意外な色と柄のマリアージュ、これもまた着物の面白さです。

もちろん寒色系も。年代、好みで。

皆さんならどれ?

私は1番目!は無謀か…

で、2番目のピンク(願望)、若草(現実)ってとこでしょうかね。

きものの小径

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野田双子織展

Futago

入間市博物館で開催されている「野田双子織伝承活動展」へ出かけました。

野田双子織研究会による企画展示は今回で2回目。

何気なく立ち寄った前回、その素晴らしさにもう一目惚れしてしまいました。

糸が細いためか織り上がりは綿織物とは思えないほどすべらかで大島のような光沢さえあります。

その風合いに加え、極細の縞や格子、草木染めによる地味な色使い、特徴を一言でいうなら「洗練」。

この地域は江戸時代から織物の産地として知られてきましたが、今はその多くが生産を止め、姿を消してしまいました。

野田双子織も現在はボランティア活動によって後世に残すための伝承レベルでしか織られていません。

高レベルの技術、要する手間ひま、しかも木綿ということを考えればそれもいたし方ない…

でも去年の「木の花」さんのお話のように良いものが手に入らないと嘆く木綿ファンも増えている…

できることなら単なる文化の継承ではなく、実用品として残っていって欲しいなあと思うのですが。

ともあれ、多くの人に知ってもらいたい素晴らしい綿織物です。

Futago2

帰り際に着物用の前掛けを購入。

野田双子織展は入間市博物館で3月22まで開催中です。

きものの小径

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春、きものを着よう!

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身のまわりには何故かあらたまった席に着る柔かもの、でも好みは紬…こんな母と娘のギャップはよくあるものです。

着物を日々の暮らしの中で着たい!その後、少しずつ好みのものを集められたそうです。

で、あとは着るだけ(笑)

本日は着付け体験レッスンです。

着物や着付けの基本的知識はお持ちですが、たとえば身幅を合わせるときの上前・下前、なんでそういう順番?ワカラナイ…

着付けのああして、こうしての裏には実はすべて理由があります。

まずはその「なんで?」を解明、その後の着付けがずっと覚えやすくスムーズになってくるはずです。

以前、本を見ながら独学されたときも帯結びだけは???状態だったとか。

この日は日常にも気軽にさくっと結べる半幅帯中心に試してみました。

紬好き、渋好み、ときたら結び方はやはり粋系で。

ただし、貝の口とちがって背中のふくらみもたっぷり、帯締め・三分紐などを使えば立派なお出かけバージョンに変身できます。

蝶々や文庫を思い浮かべがちな半幅帯ですが、すっかり大人な半幅に目から鱗の本日のレッスンでした!

きものの小径

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3月、さくらのコーディネート

月も変わって3月、弥生です。

といえばやっぱり「さくら」しかないでしょう。

桜の開花予報が出始めれば、今年のお花見はどこへ行こうと気分もふくらみます。

桜のお菓子に器やインテリア、桜のフレグランスや石鹸まで、街の中にも桜があふれます。

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お花見は楽しみでも桜を意識したファッションは洋装ではまず聞かない…

そんなこと気にもしないですね、そういえば。

かたや和装の世界、呉服屋さんも着る人もここぞとばかり力を入れたくなるのがこの桜の季節です。

もちろんデザイン化されていれば一年中、夏でも秋でも着られる柄なのですが、なんといっても自然界の桜の季節、旬ですから。

それにしても日本人の遺伝子には桜が摺込まれているのでしょうか。

もし今時風に和装で使われる柄ランキングなど。きっと第1位は桜だと思います。

さて、その桜、着物でどう表現するか。

桜の花や花びらなど柄で直接的に表す、桜の色を取り入れる、あるいは和歌や古典文学の場面を想起させる知的遊びまで着る人ひとりひとりの感性に拠るところでしょう。

今回はそんなさくらのコーディネートです。

桜も咲けば春爛漫、気温が上がってコートや羽織がいらない日も多くなります。

そんな軽やかな日の装いに今回は半幅帯を使ったコーディネートなど。

Shidare_2

吉野間道の着物に博多にしては珍しい華やかな枝垂桜を織った半幅帯で。

せっかくの柄なので小物は使わず帯だけで装います。

黒塗の下駄で足元も粋に。

Shidare2_2

吉野間道は江戸時代の島原の名妓、吉野太夫が愛用したことからそう呼ばれるようになった名物裂のひとつです。

小粋な格子柄の雰囲気とともに、桜に吉野をかけて楽しみます。

2dan

これも博多の半幅ですがぐっとイメージが変わります。

2dan2

グレーと焦げ茶、大胆に上下二段で分かれた境には桜色が。

2dan3

同じ組み合わせ、着物をダークなものに変えて。

紋織りの帯は緯糸(よこ糸)に桜色が使われているため、よく見ると全体にもピンクが浮き出ています。

Jimi

こちらはいつもと相変わらぬ地味渋の後ろ姿、どこに桜…?

Hanabira

帯の上にいた!

花びら形の帯留は象牙の職人もの(→竹蔵龍)。

小さめでも存在感があります。

Sakuraeri

こちらは襟元に。

綸子の襦袢地を転用、白の光沢だけの桜がかえって華やかです。

初春のコーディネートに使用の細雪と同シリーズ(→着物好日

紬好き/渋好み/控え目、だけど人と同じはやだ!(笑)という方にはこんな桜がお薦めかも。どちらもさりげないですが、か・な・り目立ちます。

Kinchaku

おまけ

宇野千代さんデザインの巾着はクリップや着付け小物持ち歩き用に愛用

桜の柄の着物は(やっぱりというか)私の手持ちにはありませんでしたが、それでも襦袢の地模様、帯揚げに少しなど桜柄はけっこう多いものだとあらためて思いました。

メインの着物や帯で桜を満喫するもよし、普段よく着る着物のどこかにちょっとだけ桜を取り入れるもよし。

そんな風にして今年の桜、楽しんでみてはいかがですか♪

きものの小径

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清水靖晃のバッハ

寒さがまた戻ったような週末、夕方から錦糸町へ。

路線も街もふだんはあまり馴染みがないが、駅から歩き出すとすぐに建設中のスカイツリー が見えた。今、半分くらい?

向かったのはすみだトリフォニー・ホール、清水靖晃&サキソフォネッツのコンサートが開かれる。

10年以上前に発表されたバッハの「無伴奏チェロ組曲」はマイ・バッハ・コレクション(ジャンルを問わず、バッハであればよい)のひとつだ。

この日はその同じバッハの「ゴールドベルク変奏曲」、サックス5本とコントラバス4本の編成だという。

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「音の残滓」――彼の音楽にいわれるこの表現はなるほど、言いえて妙である。

先の「無伴奏」の録音に選ばれた場所は釜石鉱山の地下空洞、ルネッサンス時代のイタリア貴族の邸宅、石切り場や倉庫など。

残響、時には雑音までも取り込んだ彼の音楽は喩えるならばノンフィルターの、滓をたっぷり含んだ滋味深いワインの如く、だろうか。

それにつけても心躍るバッハだった。

バッハの音楽は実は演奏している本人が一番楽しいのではないか?そう知ったのは高校時代の管弦楽の合奏だった。

主旋律と伴奏に役割の分かれるホモフォニー音楽と違い、ポリフォニー音楽には各パートに主従がない。いわば独立パートの集合体。曲の流れで主役はくるくると入れ替わってゆく。

それぞれのパートは自分の旋律を好きに奏でているようで、そこには自ずと調和が生まれる。

ただし規格や与えられた秩序による調和ではない。その時々で自分たちが作り出し構成していくものだ。

そんなポリフォニックなものの楽しさを知って以来(というかおそらくは元来の性分として)、この形態にはいつも心魅かれる。

音楽だけではない、仕事もこうありたい、人間模様もこれがいいか。

この日の演奏は5本のサックスが押したり引いたり、ついたり離れたり、あたかも緯糸経糸となって1枚のタピスリーを織りあげていくかのような様はなんとも楽しいものだった。

アンコールで舞台最前に5人が横一列に並んだ「無伴奏」のジーグの演奏に思わずbravo!

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