ある企み
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昨年、同じ敷地内の新庁舎に引越し、今は誰もいなくなった南麻布の旧フランス大使館建物。
そこで現在開催されているのが旧庁舎全館をアートに仕立てたイベント、"No Man's Land" (ノー・マンズ・ランド)です。
あとは取り壊すだけとあって、かつての執務室、廊下や階段、トイレ、庭とあらゆる場所がアート、アート、アート。
シュレッダー屑も立派なオブジェになっていたりです。
周りの環境や建物まで取り込んで表現するインスタレーションの表現形態はフランスあたりではよくありますが、さすが日本の中のフランス。
やることが半端じゃない!
何よりも感心したのは、どうせ壊してしまうならという逆手に取ったその発想。粋です。
1月いっぱいで閉幕予定が好評につき今月18日まで延長。
ご興味ある方は会場へお急ぎ下さい。
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2月、まだまだ寒いです。
でも陽光は確実に春めいてきました。
新春には青みを帯びた雪や氷のような白さで気分をきりりと引き締めましたが、2月に入ると少し暖か味のある明るい色あいが欲しくなってきました。
柔かなイエロー、紅をわずかに含んだベージュ…ちょっと寒さ疲れしてきたのと、そろそろ蝋梅や紅梅・白梅など梅の花が気になりだす頃だからかもしれません。
今回はそんなコーディネートを。
ピンクベージュの小紋にすっきりシンプルな梅花の袋帯。
梅の後には桜の予感、地紋には桜の花びらが織り出されています。
淡い色あいの真綿紬はふっくら暖か。
芥子色の格子のきものに抹茶色の紬の染め帯を合わせてみました。能衣装柄取。
光の加減で緑がかった焦げ茶にも見えるニュアンスのある黒の無地紬、どんな帯でも載ってくれるスグレモノです。
今回は春霞のようなぼかしの洒落袋で柔かに。
柄のないもの同士の組み合わせなので小物は如何様にも。好み、その日の気分。
モダンに決めるか、帯締め一本の技どころ。
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浅草にある履物の老舗、辻屋さんが主催する「あさくさ和装塾」がいよいよスタートです。
その第1回目が1月の最後の土曜日に開かれました。
浅草は和装関係のお店が多く、一廻りすればなにからなにまで揃ってしまう、しかも庶民的お値段と嬉しいことづくめの町です。
今回はそこのプロからお話をうかがいながらヒントを学ぼうというもの。
企画・プロデュースは辻屋若女将、富田里枝さんです。
まずは塾長こと、辻屋店主の辻毅政さんによる表の履物についての履物講座から。
良い畳表とは?―編み目がなるべく細かいこと。
素材は竹の子や棕櫚だそうですが、上等の畳表から比較的安価なノザキ表など、工程にかかる手間ひまで価格もピンキリ。
因みにこの日は一足18万円(!)~2万円くらいを実際に見せていただきました。
畳表の履物は足入れしたとき滑りやすい。これを防ぐには?
―(草履の方ではなく)足袋裏を雑巾で拭く!へえ~、な~るほど。また鼻緒を微調整するだけでも違うそうですよ。
表の履物のTPO―現代の牛革草履が登場するのは戦後のこと。それ以前は普段は下駄、改まった時には草で編んだ履物=草履を履いたことから、この畳表は雪駄・女物ともフォーマルとして通用します(ただしカラスなど色つきはNG)。
注意点はとにかく濡らさないこと!きっちり編み込まれた草がふやけて浮いてしまうと修復困難。
いやあ、履物一足をとっても奥が深いです。
この日はつづいてIKKOさんとも雑誌などでお仕事をされているきものスタイリストの吉田アヤさんによるフォーマル帯講座。
最後は噺家さんたちの憧れ、帯専門店「帯源」さんへ実際に行って女将さんから帯選びや合わせかたなどのお話をうかがいました。
ところで集まった皆さん、年齢層も広く男性もお一人、とにかくよく質問なさいます。
その熱気に好きこそ原点とつくづく。
と同時に、日常の生活から着物が離れてしまって気軽に聞ける場や機会が少くなって困っている方が多いんだなあ、とも(なんとかせねば!)。
有意義な和装塾第1回目でした。
さて、それではまた次回を楽しみに♪
第1回和装塾の報告が届きました。当日の様子は以下でご覧下さい。
http://www.getaya.jp/wasoujuku/201001/report/
今年こそきもの!個人レッスンいたします
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1月もあっという間に終わりました。
…と、とりあえず言って、その実そんなことにはちっとも驚かなくなったこの頃です(悲しい…)。
その月末の日曜日、入間市民会館で行われた高嶋ちさ子&溝口肇のコンサートへ出かけました。
とにかく元気で明るい高嶋さん、いつも物静かな溝口さん、この組み合わせは太陽と月、昼と夜って感じですか。
ヴァイオリンやピアノの名曲、お馴染みのチェロの曲に伴奏者も加わった3人のトークなど、とっても和やかな雰囲気のコンサートでした。
最近は高音がどうも苦手になったというか、ヴァイオリンよりビオラやチェロ、ソプラノよりメゾソプラノが落ち着くのですが、ヴァイオリンで演奏されたカッチーニ(G. Caccini、1545頃~1618)のアヴェ・マリアはこの日一番気に入ったもの。
古い曲なのに演奏されるようなったのはこの10年くらいという説明に興味がわき調べてみると、実はソ連の現代音楽家が彼の名前を使って発表したもの…ふむ、なにやらいわくありげな。
これまで知らなかった名曲に出会えるのもコンサートの楽しみのひとつです。
それではさっそくamazonチェック♪
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ドメーヌ ルロワのブルゴーニュルージュ1999です。
ルロワといえば、知る人ぞ知るブルゴーニュの偉大なネゴシアン。
先代はあのロマネコンティの畑の共同所有者だった人です。
その娘のルロワ女史が現在の当主。
5歳にして天才的なテイスティング能力を発揮したとか。
その女史が、買い付ける葡萄の品質の劣化に危機感を抱き、土壌の改良からはじめて、みずから蔵元として作ったワインがこれ。
グラスに注いだ時の色あいは濃い茶褐色。
香りは豊かで、なにか奥深さを感じさせるもの。
ひとくち口に含むやいなや、質のよい土壌と樽とそして葡萄が長い時間の中で見事に凝縮され、神秘的な空間が口の中に無限大に広がります。
これぞまさにワイン作りの芸術といって良いほどです。
ボトルのキャップに刻まれた王冠がその誇りの高さを表しているようです。
(by ☆)
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年が明ければ旧暦では春、白地の着物や帯を手に取りたくなります。
晩秋から師走の頃ではどこか寒々しく感じられる白も、新年になれば白大島など初春の清々しさとともに華やいだ印象を与えてくれるから不思議です。
洋服だと白はむしろ夏のイメージ、冬場の白は暗い色のコート姿が多くなって重たい雰囲気になりがちな中、ちょっと軽やかに明るくといった意味合いからではないでしょうか。
一方、和の装いでは白い衣は王朝の昔から冬のものとされてきたようです。
襲の色目でも冬の代表といえば氷の襲の「表白 裏白」。
これは氷の冷たさを表したものだそうで、赤みなどを含まない白が重ねられています。
寒さのさ中に敢えて雪や氷に見立てた白を纏う…
う~ん、日本人の美意識が凝縮されているように思いませんか?
「冬はつとめて 雪の降りたるはいふべきにもあらず」
冬の早朝のぴんと張り詰めた空気のなかにある冴え冴えとした佇い、無色透明な「冬の白」にはそんなエスプリが秘められているような気がしてなりません。
さて、いにしえの氷の襲をそのまま再現するのは無理として、雪や氷に見立てた冬の白は現代でも十分受け継がれています。
今回は今様、初春の白のコーディネートのご紹介です。
白地に胡桃色の細縞がぼかしのように入った杉染めの大島に真綿の帯。
帯も藍から薄墨へのぼかしです。
甕覗のゆるぎで凛とした装いに。
氷が割れた様子を表す氷割が絞りで施されています。
半衿はいつもの「着物好日」で見つけた正絹の白。
細かい霰の地紋が織り出され、まるでキラキラと雪が舞い散るよう。「細雪」とネーミングされていました。
小さく上品な霰の光沢が抑えた全体にほんの少しだけ華を添えてくれます。
もちろんいつものダークなきものにも氷割の帯で。
こちらも練色のゆるぎできりりと新春らしく。
氷に見立てた透明ガラスやクリスタルの帯留・帯飾りをあしらっても素敵です。
今年こそきもの!着付けの個人レッスンいたします
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年が明けてもあたふた、ひと、相も変わらず。
小虎たち、同じく相変わらず。
とりあえずのご挨拶、今年は下からいこうか。
ミエル miel 3歳(=人年齢28歳)
ダンボールより愛をこめて。
チーズ三昧もよいが女盛り、少しはダイエットとか気にしよう!
タンゴ tango 9歳(=52歳)
決めのポーズは今年もやっぱり片手出し。
誰か、一人でもよいから私を♀と呼んでくれないか(昨年、獣医さんでも♂に間違われた)。
ミュゲット muguette 12歳(=64歳)
最年長に敬意、3枚逆zoom
立派な歯と歯茎を獣医さんに褒められた。
ゆとり~
しかし水飲みにシンクへジャンプするのがだんだん厳しくなってきた。
そろそろバリアフリー考えといて。
人間も猫も平均年齢前期高齢者のわが家。
ま、みんな、今年もポチポチゆきましょか。
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日本橋高島屋ギャラリーで開かれていた「日本の色 万葉の彩り 吉岡幸雄の仕事」展に足を運んだ。
京都で200年あまり続く染屋の5代目。
日本古来の植物染めにこだわり、今や日本のみならず海外からも熱い視線を浴びる染色家だ。
きものに親しむようになってからは色のことでちょっと調べたいときなど、吉岡さんの「日本の色辞典」はバイブル的存在である。
ただ眺めているだけでももちろん楽しい。
今回の展示は来年の平城京遷都1300年のために制作された伎楽の装束や、奈良の古寺から運ばれた幡や衣装など。
この時代の色彩は紫、藍、紅、黄とくっきりしていて、いわゆる日本的色彩とは趣が異なる。
雅なたおやかさでも侘び寂びでもなく、もっと単純で、おおらかで、いかにも大陸的だ。
ただし自然にあるもので染められた色は決して「原色」ではない。
あれ?どこかで見たことが…東大寺のお水取りで使われる和紙の椿も吉岡工房作と今回初めて知った。
11時と3時にはご自身による作品解説があるというので年末の忙しいときゆえ午前中に!と思って結局午後の部に…
そのお話を聞いてあらためて思ったのは、万葉の頃からの染色が今も途切れず続いていることの偉大さだ。
しかも古代と殆んど変わることのない素材と方法によって、である。
吉岡先生によれば、それを可能にした要因のひとつは日本という律令国家の管理体制の良さだという(昔から日本人は真面目で几帳面だった!)。
正倉院には実際の染織品だけでなく、染色方法の記録や当時使われていた木の実や花、媒染の薬などが今でも残っているそうだ。
木、紙、布など日本の文化を支えるのはどれも簡単に朽ち果ててしまいそうなものばかり、その儚いものたちが後世へと人の手技を継承させているのだからおもしろい。
絹布をコチニールと矢車で染めた鈍紫の美しかったこと…
明治以来、化学染料とジャカード機に大方は取って変わられたとはいえ、今も万葉の頃からの技を受け継ぎ、日本の伝統色を守りつづけてくれる人たちのいることが嬉しく、また誇りに思える展示の数々であった。
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